東山植物園の見どころ完全ガイド
東山動植物園には、動物園と隣接するエリアに植物園があります。植物園には国内最古のもので重要文化財にも指定されている温室があるほか、広大な敷地内には自然のまま植えられた数多くの植物があり、春には桜、秋には紅葉を楽しむことができます。またお花畑では四季折々の花を眺めることができます。この記事では海外および国内からの旅行者の方向けに、東山植物園の見どころを紹介します。
なお東山動植物園全体に関する解説記事については「東山動植物園 (愛知県) の見どころとアクセス方法」を参照されてください。
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東山植物園の行き方
動物園と植物園はつながっているため、動物園に入園された方は自由に植物園へも行くことができます。動物園から植物園へ行く場合はボートハウスなどがある上池の先にある陸橋を渡っていきます。
東山動物園の上池門からいったん外に出て、信号を渡ってすぐ目の前にある植物園門から植物園に入ることもできます。この時、上池門を出るときに「再入園券」を必ずもらってください。植物園門からあらためて入園する時に必要となります。
有料ですが動物園と植物園を結ぶスカイビュートレインで動物園から植物園へ移動することもできます。正門から動物園に入ってすぐ左側に動物園側の駅がありますので、正門から入場したあとで植物園にすぐに行きたい場合には便利です。
また植物園には星が丘門からも入園することができます。
短いトンネルを通って進んでいくと、植物園の日本庭園の先あたりに出ます。
温室(前館)
東山植物園の温室は前館(ぜんかん)と後館(こうかん)の2つの建物で構成されています。前館は現存する日本最古の温室で、国の重要文化財に指定されています。
前館は5つの展示室に分かれています。正面から見て左から順に「多肉植物室」「西花卉室(にしかきしつ)」「中央ヤシ室」「東花卉室(ひがしかきしつ)」「香りの有用植物室」となっています。
多肉植物室
多肉植物室ではアフリカやマダカスタル等の多様な多肉植物が展示されています。
アリュウボク(亜竜木)です。
オニキリマル(鬼切丸)です。
キソウテンガイ(奇想天外)です。
アアソウカイ(亜阿相界)です。
アロエ・アンドンゲンシスです。
クロマリシテン(黒摩利支天)です。
西花卉室
西花卉室は棚の上に季節の鉢花等を飾るクラッシックな展示室となっています。
ガジュマルです。
サンゴアブラギリです。
トックリランです。
バオバブです。
パキラアクアティカです。
ゼフィランサス・ロゼアです。
中央ヤシ室
中央ヤシ室では背の高くなるヤシ類や熱帯の高木が配置されています。
シンノウヤシです。
仏教の三大聖樹であるムユウジュ、インドボダイジュ、サラノキです。
トックリヤシです。
インドソケイです。
インドゴムノキです。
東花卉室
東花卉室は池がある庭園風の作りの部屋で、おしゃれなコンサバァトリーをイメージして造られています。
バナナです。
ヒベルティア・スカンデンスです。
イポモエア・バタタスです。(イポモエア・バタタスとはサツマイモのことです)。
コーヒーノキです。
クリナムです。
香りの有用植物室
香りの有用植物室では香りをテーマにした植物を展示しています。
カミガヤツリです。
ハナシュクシャです。
コショウです。
キフゲットウです。
キンコウボクです。
タマノカンザシです。
レモングラスです。
温室(後館)
温室の後館は前館の中央からつながっています。後館は回遊式の通路のようになっているサンギャラリーと、サガロ温室、水生植物温室、ハワイアンハウス、中南米産植物温室の4つの展示室から構成されています。
サンギャラリー
サンギャラリーではブーゲンビリアやハイビスカスなど様々な花を見ることができます。
ゴクラクチョウカです。
ベニヒモノキです。
ハワイアンハウスから水平に伸びているのはノランティア・ギアネンシスです。
イクソラ・グランディフロラです。
サンギャラリーの端にはショクダイオオコンニャクがあります。
ショクダイオオコンニャクの右にあるのはサラソウジュです。また左にはパイナップルがありました。
サンギャラリーの反対側の端には食虫植物コーナーがあります。ウツボカズラなどを見ることができます。
他にも、モウセンゴケ、ハエジゴク、サラセニアがあります。
サガロ温室
サガロ温室です。
背の高いサボテンは「ベンケイチュウ」と呼ばれるもので世界最大のサボテンです。
テキーラーリュウゼツランです。テキーラーの原料として知られています。
水生植物温室
水生植物温室です。中央に池があります。
中央の上まで伸びているのはフィロデンドロン・エバンシーです。
ガジュマルです。
池に浮かんでいるハート型の植物はニンフォイデスの一種です。
アダンです。足のようにいっぱい生えているのは気根(きこん)と呼ばれるものです。
さきほどのアダンと似ていますが、こちらはタコノキです。
コバノガジュマルです。
ハワイアンハウス
ハワイアンハウスです。
中南米産植物温室
中南米産植物温室です。
武倫柱(ブリンチュウ)です。
金鯱(キンシャチ)です。
エキノプシスです。
武家屋敷門
温室を出て植物園の中を歩いていきます。
しばらく歩くと左側に武家屋敷門があります。こちらは尾張藩士兼松家の屋敷門で、名古屋市に寄附されたのち東山植物園へ移設されて展示されているそうです。
也有園と宗節庵
也有園(やゆうえん)とは尾張藩の横井也有にちなんだ庭園です。宗節庵は也有園の中にある茶室建築です。
宗節庵は予約制で茶会などに利用できます。
奥池
也有園の先には少し大きな奥池があります。
紅葉の季節には、奥池の周りの紅葉がとても綺麗です。
奥池にある水車小屋は寄付によって建てられたものです。
合掌造りの家
奥池のすぐ近くに合掌造りの家があります。この建物は岐阜県白川村大牧集落がダム工事で水没してしまうため東山植物園へ移築されたもので、1842年に造られたものです。
家の中に入って見学することができます。見学料は無料です。二階より上には残念ながらあがることはできません。
古窯跡
東山植物園には東山古窯跡群の古窯跡(こようせき)が残されています。窯とは陶器などを焼くかまのことです。東山地区には多くの古窯跡があり、植物園に残された古窯跡もその一つです。
古窯跡の位置は日本庭園があるあたりの北側斜面にあります。
万葉の散歩道
日本庭園の中には万葉の散歩道があります。
お花畑
植物園を丘の上まで上るとお花畑があります。2023年9月現在、お花畑はリニューアル工事中となっており、見ることができません。2023年末にオープンする予定となっています。
2019年に撮影したお花畑の写真を掲載しておきます。
桜の回廊
お花畑のすぐ近くに桜の回廊があります。100種類1000本の桜が植えられており、春には一面を埋め尽くした満開の桜を楽しむことができます。
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最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
( Written by Tatsuo Ikura )